私たちがいつも飲んでいるコーヒー、紅茶、そして日本茶に含まれるカフェインについて意識していますか?
カフェインは、適量を摂取すれば頭が冴え、眠気を覚ます効果があるとされていますが、過剰に摂取すると、めまい、心拍数の増加、震え、下痢、吐き気等の健康被害をもたらすことが知られています。
この記事ではカフェインの効果と、飲み物に含まれるカフェインの量についてまとめました。
カフェインのもたらす効果について
覚醒効果
カフェインは、中枢神経系を刺激してアドレナリンの分泌を増加させるため、体全体を覚醒させる効果があります。
これによって、眠気を抑制し、集中力を高めることができます。
心拍数の増加
カフェインが心臓に作用すると、心拍数が上昇することがあります。
一時的にエネルギーが上がることもあるため、運動前に摂る人もいますが、過剰摂取は心臓に負担をかけることがあります。
消化器系の刺激
カフェインは胃酸の分泌を増加させることがあります。
これによって、胃や腸の働きが活発になるため、便秘解消に効果があることがあります。
一方で、敏感な方は胃の不快感を感じることもあるかもしれません。
利尿作用
カフェインには、体内の水分を排泄させる効果があります。
これによって、トイレの回数が増えることがあるため、適量摂取が重要です。
依存性
期的に大量に摂取すると、カフェインへの依存が起きる可能性があります。
依存症になると、カフェインを摂取しないと頭痛やイライラなどの離脱症状が現れることがあるため注意が必要です。
睡眠への影響
カフェインによる覚醒効果は、夜間に摂取すると睡眠の妨げになることがあります。
寝る前のカフェイン摂取は避ける方が良いでしょう。

飲み物に含まれるカフェインの量
食品名 | カフェイン濃度 |
コーヒー | 60 mg/100 ml |
インスタントコーヒー (顆粒製品) | 57 mg/100 ml |
玉露 | 160 mg/100 ml |
紅茶 | 30 mg/100 ml |
せん茶 | 20 mg/100 ml |
ウーロン茶 | 20 mg/100 ml |
エナジードリンク又は眠気覚まし用飲料 (清涼飲料水) | 32~300 mg/100ml(製品 1 本当たりでは、36~150mg) |
食品安全委員会ファクトシート「食品中のカフェイン」より
カフェイン摂取量について
カフェインに対する人の感受性は、個人差が大きいため一日の許容摂取量は決められていませんが、
日本ではカフェインの一日の許容摂取量は決められていませんが、海外でのリスク評価によると、悪影響のない一日当たりの最大摂取量は、健康な成人では 400mgなどとされています。
健康に悪影響のないカフェイン摂取量の目安の例(カナダ)
健康な成人 | 400mg/日 |
子ども | 2.5mg/kg 体重/日 |
子ども 4~6歳 | 45mg/日 |
子ども 7~9歳 | 62.5mg/日 |
子ども 10~12歳 | 85mg/日 |
妊婦 | 300mg/日 |
カナダ保健省「Caffeine(2006)」,「Caffeine in Food(2006)」,「Health Canada Reminds Canadians to Manage
Caffeine Consumption(2010)」
英国食品基準庁(FSA)では、2008年に妊婦がカフェインを取り過ぎることにより、出生時に低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとして、妊娠した女性に対して、1日当たりのカフェイン摂取量を、200mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)に制限するよう求めています。
まとめ
カフェインの効果は、個人の体質や摂取量によって異なります。
適量を守り、自分の体調と相談しながら楽しむようにしましょう。
特に妊娠中、授乳中の方や健康上の懸念がある場合は、医師や専門家に相談することをおすすめします。

